今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

この前行った病院で、お医者さんが紙に色々書き込んでいたよ!

紙でカルテを作成して、患者さんの状態を把握しているんだね!
作業効率向上の為、など様々な理由で、各業種でペーパーレス化が促進されていますが、医療に関わる文書の中には紙媒体での保管が義務付けられている資料が複数あります。(個人的には、今後これらの文書もペーパーレス化していくと良いなと思っていますが、、、)
それぞれの法律から、保管が義務付けられている文書について勉強していきます。
医師法から見た、作成・保管が定められている文書
医師法では診療録(カルテ)の「作成と保管」が義務付けられています。
医師法の第24条では次のように記載されています。
医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。
前項の診療録であつて、病院又は診療所に勤務する医師のした診療に関するものは、その病院又は診療所の管理者において、その他の診療に関するものは、その医師において、5年間これを保存しなければならない。
病院の勤務医の場合は病院長、クリニック等の開業医の場合は開業医自身が、それぞれ5年間保管する、となっています。

電子カルテはどうするの?

紙カルテと同じように5年間保管するよ!
電子カルテには原本が存在しませんが、電子データであっても診療録としてみなされます。
薬剤師法から見た、作成・保管が定められている文書

薬剤師法では何の文書について定められているの?

お薬を調剤した時の記録を残すことになっているよ!
薬剤師法の第28条では次のように記載されています。
薬局開設者は、薬局に調剤録を備えなければならない。
薬剤師は、薬局で調剤したときは、厚生労働省令で定めるところにより、調剤録に厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。
薬局開設者は、第1項の調剤録を、最終の記入の日から3年間、保存しなければならない。
また、薬局で作成する訳ではないですが、処方箋についても保管義務があります。
薬剤師法の第27条では次のように記載されています。
薬局開設者は、当該薬局で調剤済みとなつた処方せんを、調剤済みとなつた日から3年間、保存しなければならない。
現在は電子処方箋も徐々に普及しつつありますが、電子処方箋についても3年間保管することになっています。電子データでの保管となりますが、悪用されないよう改ざん防止措置を行う必要があります。
まとめ
医師法、薬剤師法どちらにおいても保管される資料は個人情報が含まれているため、保管には厳重注意する必要があります。日々の業務においても扱いに注意して行動していきましょう。
以上、hiyokoでした^^
以下の項目の試験対策としてまとめました。
日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-3:法令順守
●医師法、薬剤師法などにおいて作成と保管が定められている文書について理解している。
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