今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

病院に適用されるルールってあるの?

医療法、という法律で定められているよ!
日本に存在する医療機関について、基本的事項を定めた法律を医療法と言います。この法律は病院や診療所などの医療機関に適応されます。
薬局の薬剤師さんにはあまり馴染みがない法律かもしれませんが、病院薬剤師には必須の知識になるので、試験対策として勉強していきます。
医療法とは
日本の医療機関全体に共通する基本ルールを定めています。
主に6つの内容に分けられます。
医療提供施設の種類と開設
病院や診療所などの開設要件などが定められています。
医療機関の開設にはそれぞれ届出と許可が必要です。
病院:許可が必要。
診療所:個人の場合は届出、法人の場合は許可が必要。
どちらも都道府県知事に届出及び許可をもらいます。届出は開設後10日以内に行います。
医療安全及び質の確保
医療安全管理体制を整えたり、感染症対策、事故報告について定められています。
医療従事者の確保及び協働
医師や看護師などの配置基準が定められています。

病床数に応じて数が変わるよ!
病床の区分と管理
一般病床(通常の患者が入院するところ)や、療養病床、精神病床、感染症病床などの区分について定められています。
医療計画
都道府県が地域医療計画を作成します。医療資源を適正に配置できるように計画しています。
広告規制
医療機関が広告出来る内容を規制しています。

どんな内容なら広告出来るの?

医師の名前やその医師が持っている専門資格などがあるよ!
診療科目(内科など、医師がどの科目の診察を出来るか)や診療日、診療時間などが掲示できます。
医療法施行規則とは
医療機関の基本ルールを定めた医療法を、実際にどのように運用していくのかを定めたルールを「医療法施行規則」と言います。これは省令に当たり、定めているのは厚生労働省です。
主な内容を4つ抜粋します。
施設基準
病院や診療所の設備の基準を定めています。部屋の広さやトイレの設置などが挙げられます。
人員基準
医療機関で働く医療従事者の人数などを定めています。
医師や看護師、薬剤師の配置人数や、看護師の夜勤体制の基準などを定めています。
届出や報告の手続き
医療機関を開設したり、内容を変更する場合の届出様式を定めています。
また、医療事故が発生した場合の報告や、感染症が発生した場合の報告形式についても定めています。
広告できる項目
どんな内容を広告出来るかを細かく定めています。資格や治療法など様々な内容があります。
まとめ
医療法は医療機関の大まかなルールを定めた法律、医療法施行規則はその法律を実行するための細かいルールです。日頃の業務では直接関わることはあまりないかもしれませんが、私たちの働く医療機関を支えるルールなので、大枠を理解しておきましょう。
以上、hiyokoでした^^
以下の項目の試験対策としてまとめました。
日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-3:法令順守
●医療法及び医療法施行規則の概要について理解している。
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